お金の増やし方について書いてほしいと請われた筆者が書いたのが、
お金の減らし方笑 なかなかチャーミングな方です。
本書ですが、よくあるビジネス本にあるような、具体性はあれどあまり面白いとはいえない議論ではなく、深みのある豊かな人生を歩むには、どうしたらいいかということに回答している人生論になります。
森さんの答えは、シンプル。好きな事、夢中になれることをやるために
人は生きている。やりたいことにお金がかかることなら、頭を絞って稼がないといけない。
というもの。
本書が素晴らしいのは、自分は一体何をしたくて生きている人なのか
を考えるきっかけを与えてくれるという点です。
私も正直、趣味がなくて途方に暮れることがあります。
好きなことが新たに見つからなくて、ムズムズすることがあります。
でもよく考えると、本を読むことが好きで、文章を書くことが好き。
こうして、ブログで細々と書評サイトを継続している。
てことは、これが実は一番やりたいことなんではないかと。
森さんは、色んな遊びがあるけど、研究というレベルまで昇華できる活動は、
いずれ遊びを超えてお金を稼ぐ種になりうるということも書いていました。
時間を忘れて夢中になれることは何なのか?
「ラーメンを食べる事だ!」という人は、そのままひたすら続ければいいと思います。
「猫が好きだ!」という人は、徹底的に猫と向き合えばいいと思います。
ただ、漫然とやるのではなく、研究ノートをつけたり、ブログに成果を書いたりする。
そうやって、だんだんと自分の糧となり、資産となり、いつか身を助けてくれるときが
くるのかもしれません。
つまり、なぜ人生を生きているかと言われれば、
「何かに夢中になるため」と答えることができるかもしれません。