営業や販売の本質を知る事ができる珠玉の1冊です。
新入社員の研修や、中途採用社員へのリマインド、現場を離れつつあるマネージャーや経営者が読んでも学ぶところの多い本だと思います。
私が一番印象的だったのは、「プロの販売員ではなく、プロの消費者であれ」という考え方。
最高のビールグラスを見つけるために、Amazonで大量に取り寄せたり、
最高のふきんを見つけるために、大量に取り寄せて、実際に拭いてみる。
そうすることで、お客さんに自分の言葉で説明でき、
魅力を直接伝えることができます。
「自分で使ってみる」という発想を持っていると、
仮に相手が大手企業であろうと、全てを飲み込み勢いを持つAmazonだとしても、
怖くないなと思います。
なぜなら、大手企業やプラットフォームと呼ばれるサービスが展開するものの多くは、
場所貸しに終始しているものが多いからです。
本文にも、おろし金の使い勝手をメーカーや商社に問い合わせる場面がでてきますが、
誰も、使い勝手まで説明することはできないんですね。
てことは、実際に他の商品も含めて使い比べてみて得た知見というのは、大手やAmazonも持ってないわけ(レビューはありますが・・・)で、エンドユーザーから見て、極上の情報になるわけです。
だから、一流の消費者になることで得られるものは、
他者(他社)との差別化であると分かります。
おそらく、ブログやSNSを通じて、アフィリエイトで稼いでいる人の
多くも、自身がエンドユーザーにもなっている人なんだと思います。
メーカーがおすすめする過去最高傑作というビールと
30種類全て飲み比べましたという素人のランキング。
あなたはどちらに興味がありますか?