高配当株にコツコツ長期投資

書評中心に記事を書いてきましたが、装いも新たに、高配当株投資をテーマに様々なことを書き散らしていきたいと思います。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

書評『人生に必要な30の腕時計』ガンダーラ井上 2003年

男には2種類いる。時計をつける男とつけない男だ。 私自身、時計はつけない主義だった。 だったと過去形にしているのは、つける可能性が出てきたからだ。 本書は、人生の様々なシチュエーションに合わせて、ぴったりの時計はどんなものなのか、 著者独自の観…

書評『人生は、だましだまし』田辺聖子 2005年 

読売新聞の広告で「この国は、本を読まない大人が増えた。だから子供みたいな国になってしまった」という内容を語ったのは、田辺聖子である。 本書は、エッセイ仕立てだが、飲み仲間の「フィフティちゃん」と「イチブン氏」との会話を通じ、人間の生態、特に…

書評『舶来屋一代 ~はんどばっぐにほれたおとこ~』上前淳一郎 1983年

高級ブランドの商品が並んでいる場所といえば、 ぱっと思い浮かぶのは、丸の内と銀座である。 なぜあの場所にブランド店が集中するようになったのか? その背景には、ヨーロッパの一流品にほれ込んだ一人の男の奮闘があった。 主人公の茂登山長一郎、通称長…

書評『最近捕鯨白書』土井全二郎 1992年

日本で400年の歴史を誇る捕鯨に対する国際的な立場の違いを、主にIWC(国際捕鯨委員会)の動きに沿って1978年~1992年までの約15年ほどの歴史を追っている本書。 捕鯨への理解を深められる一方で、根拠なき多数決の有害性を思い知らされるかもしれない。…

書評『大奥の奥』鈴木由紀子 2006年

教科書に載らない人たちが歴史を動かしている。 本書を読んで得た素直な感想だ。 いつの時代もフィクサーと呼ばれる人たちがいる。 歴史の表舞台には立たず裏で糸を引く人たち。とかく悪者が多いイメージだが、 大奥の歴史上も表舞台の主役を圧倒するような…

書評『京都 舞妓と芸妓の奥座敷』相原恭子 2001年

サーフィンをしないサーファーを「陸サーファー」と呼ぶが、 お茶屋に足を運ばない「花街オタク」も文化としてはなかなか面白い。 花街は奥深い魅力を持ち、人に話したくなるエピソード性を持っている。 たとえば、モルガンお雪という女性がいる。ブルゾンち…

書評『エルメス』戸矢理衣奈 2004年

平均年収400万円の旅館がある。サービス業界にあっては、特異な存在といえるだろう。 神奈川は鶴巻温泉に陣屋という旅館がある。旅館としては珍しく、定休日が週に2日ある旅館だ。客単価は4万5千円となっており、高い生産性を誇る事例として先日、日経新聞に…

書評『京の花街「輪違屋」物語』高橋利樹

清水寺を作ったのは誰だがご存知だろうか。 坂上田村麻呂という人らしい。初代の征夷大将軍で平安時代に北方征伐に抜擢された 最強の武将だそうだ。 歴史にはつい人に話したくなる要素が満載である。 優れた文化についても歴史的背景を伴ったものが多いのは…

書評『京都のおねだん』大野裕之 2017年

チャップリンの愛した味 しゃべってはいけない喫茶店 抹茶パフェ発祥の地 レンタル地蔵で作るお祭り 水にこだわる美容室 こんな旅行プログラムがあったら心躍ってしまう人も多いだろう。 通常、旅行をする時に参考にするのは、旅行雑誌やウェブサイトが中心…

書評『思想する住宅』林望

家作りは一生の中でもかなりの大仕事だが、それを根本から考え直す一冊。 日本では、家は南向きが良いと無条件に信じられている節があるが、著者はそこから疑ってかかっている。 なぜなら、絶望的に夏が暑い日本で快適な住居を求めるならまずは、日光の遮断…