小学生の頃だったろうか。まだ田舎に住んでいたころに、いとこが東京から遊びに来たことがあった。
その就寝時の話である。
当時、そのいとこはCDプレイヤー持参で遊びに来ていた。少し年上のお兄ちゃんで、いつもついて回り遊んでもらっていた。
そのお兄ちゃんに寝る前、イヤホンを半分貸してもらって、音楽を聴かせてもらうことになった。
その時に聴いたのが、たまの『さよなら人類』だった。
私は、聴き始めてすぐに眠ってしまったらしく、そのことを翌朝いとこから聞いた。
その時のことは今でも鮮明に覚えていて、心地よく眠ったときに、聴いたということで最高の思い出の曲となっている。
最近、ふと、『さよなら人類』が聴きたくなって、YouTubeで聴いてみたら、やはり名曲も名曲で、なんとも心地よいではないか。
ちょうど子どもを寝かしつけているタイミングだったこともあり、寝室で流しっぱなしにしたところ、3人ともほどなく眠ってしまった。
効果てきめんではないか!
では、なぜ『さよなら人類』を聴くと、安心して眠りにつけるのか。しばらく曲を聴きながら、あれこれ思いを巡らせていると、結論を出すことができた。
そう、『さよなら人類』のリズムは、盆踊りのリズムだったのだ。なぜ盆踊りのリズムが心地いいのかは、あえて考察しない。
その理由は、日本人の祭りと言えば、盆踊りであり、DNAレベルで埋め込まれている、
全日本人の基本スペックであるからだと乱暴に思い込むことにする。
盆踊りの太鼓のリズムとは「タンタンタン タカタッタ タ・タンタ・タン」
である。
このリズムに、冒頭の部分「二酸化炭素を吐き出して」をあてはめてみてほしい。
「①二酸化炭素を ②吐き出して」
「①タンタンタン タカタッタ ②タ・タンタ・タン
どうだろうか。
とってもしっくりこないだろうか。
つまり、たまの『さよなら人類』を聴くことは、盆踊りのリズムを聴いてるのと、同じことになるわけである。
だからこそ、なじみのリズムに安心感を感じて、眠くなってしまうのだろう。
中には、祭りの象徴である、盆踊りのリズムを聴くと、テンションが上がって、寝るどころではないという人もいるだろう。
けど、たまのリズムが日本人にしっくり来ていることはどうやら間違いなさそうだ。