「iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。」
この文言を見た事がある人は多いのではないだろうか。
そう。アイフォンのウェブサイトの最下部に小さく出ている一文である。
これが何を指しているのか知らない方もいるかもしれない。
実はアップル社がアイフォン、アイホンという商品名を利用するために、
許諾を受けていることを示している一文である。許諾をしているのが、日本の企業であるアイホン社。インターフォンの会社である。
実は興味深い事実があって、アイホン社の決算資料を見てみると、ロイヤリティ収入1億円というような記載がある、らしい。
つまり、言い方は綺麗でないが、アイホン社には何もしなくてもお金が転がり込んでいるわけだ。
前置きが長くなったが、本書は、著作権をはじめ、商標権や特許権、意匠権など知的財産権に関して、その項目ごとに豊富な事例をまじえて解説をしている本である。
紹介されている事例を拾っていくだけでも、読み物と十分面白いのだが、知的財産権の分野で仕事をしていきたいと考えている若い世代や、仕事をこなしていく上で知識を仕入れておきたいビジネスマンにとっても、分かりやすく整理できる本だと思う。
まさに、タイトルのとおりである。
実は、お金持ちになるためには、3つの分野がある。
それは、不動産、相続、著作権と言われている。
正直いって、不動産と相続は生まれた家が元々金持ちでもない限り見込めない資産である。
しかし、実は著作権の分野は、モノを生み出す才能さえあれば、誰にでも大金を掴むチャンスがある世界だ。若者が作家やミュージシャンを目指すのはある意味で合理的といえるだろう。
そういう意味で、法律の専門家になるための第一歩にもなるし、野望を持つものにとっても、よき導きの書となる可能性が高い1冊だ。