書評習慣

大嶋暫と申します。書籍応援業。おすすめ本に関する書評ブログです。様々なコラムやエッセイも書いております。少しでも面白い書評が書けるよう奮闘中です。

書評『ぼくと仕事、ぼくと子ども』影山大祐 トランスビュー

本を読んでいて、思わずメモしたくなる言葉と出会えると嬉しくなるものです。

印象に残る一節に出会うとワクワクするし、価値ある読書だったなと思えますよね。

 

ここでとある一節を紹介します。

 

「寛容さってのは、子どものことをなんでも許すっていうことではなくて、たとえば隣に住むおじちゃんに自分の子供を怒られた時に、『ありがとうございます』って言えるような寛容さ。それに大人同士の関係ができていれば、他の子どもを怒ることだってできるじゃないですか」

 

この文を読んで、感性の豊かな大人のことばを垣間見た気がしました。

 

今回紹介する『ぼくと仕事、ぼくと子ども』の中で見つけた一文です。

 

いきなり話は変わりますが、

最近、『子育て経営学』という本を読みました。

 

登場する10人の父親は、ビジネスの最前線で活躍する人たち。大企業の社長やベンチャー企業の経営者、新進気鋭の建築家等。

 

一昔前なら、24時間仕事に没頭していたような人たちが、子育てに高い関心を示し、

実際に深く関わり始めています。

 

最前線で働く人たちの意識と子育てへの向き合い方の変化

を感じる斬新で学びの多い1冊でした。

 

戻ります。

 

影山大祐さんの書いた本書『ぼくと仕事、ぼくと子ども』も子育てに関しての

インタビューと著者の所感が中心になっていますが、『子育て経営学』とは

少し毛色が異なります。

 

登場する人物たちは、保育園園長、絵本作家、ランドセル職人、大家、アウトドアプロデューサーなど、先ほどあげた人たちと比較すると、より”子どものため”を生業にしている人たちです。

 

冒頭に上げた一節は、世田谷にある松蔭会館という会社で常務をやっている

佐藤芳明さんという人の言葉です。地に足の着いた素敵な大人の言葉だなと感じます。

 

子育て経営学は、日々忙しく生きるビジネスパーソンの子育ての実態に触れられる本だとすると、本書は、より等身大で子どもに寄り添い生きていくためには、どうすればいいのか?という問いに対して、ヒントを得られる本ではないかと思います。