高配当株にコツコツ長期投資

書評中心に記事を書いてきましたが、装いも新たに、高配当株投資をテーマに様々なことを書き散らしていきたいと思います。

書評(ビジネス書)『稼ぎたければ、働くな。』山田昭男 2012年サンマーク出版

日本にある約600万の企業のうち、年間4000万円以上の利益が出ている会社は、全体の3%しかないそうです。この4000万円というのは政府が発表している、高額所得法人という利益が出ている企業を指しています。

 

年間休日140日、残業禁止、ホウレンソウ禁止と会社員にとって

夢のような会社があります。未来工業という会社です。

 

休みがない、残業が多い、報告義務が多い

 

はサラリーマンにとって、三大ストレスとも言ってよい、

項目だと思います。

 

本書は、未来工業の山田相談役が、利益を出せる会社組織にするためには、

どうすればいいのかを語っている本です。

 

結論を先に言うと、

 

「社員のやる気が出る環境を整える」

 

これだけです。

 

えっ!?それだけと思う、

経営者も多いことでしょう。

 

本当にこれだけです。

しかも、社員を信じる徹底的な性善説に立っています。

 

ユニークな取り組みの一部を紹介します。

 

■未来工業の取り組み例

・ホウレンソウ禁止ー勝手にやらせるほうが会社はのびる

・残業禁止ー残業分を想定して、給料に上乗せしてしまう。だらだらやらずに効率的で、社員にとっても会社にとってもよいこと。

・業務効率化を推進するアイディアを提出したら500円の報奨金がもらえる

・サークル活動に12万円の補助金がでる

・海外への慰安旅行を実施(全額会社もち)

・営業にノルマがない

 

そんなにアメばかり用意して大丈夫?

と周囲の経営者に心配されるほど、未来工業で働くメリットがある施策を実行していきます。

 

でも毎年しっかりと利益を出しているそうです。

 

逆張りの発想 儲からない会社の反対をやる

 

差別化を測るために常に「なぜ」でもって考え続けることが

山田式の働き方ですが、とりわけ重視されているのは、儲からない企業の逆をやろうということです。

 

では儲からない企業は、山田さん流に言えば、「常識にとらわれている」

企業ということになります。

 

山田さんは繰り返し、「常識にとらわれるな」と教えています。

 

たとえば、社員は放っておいたら働かないから、ホウレンソウで管理しよう、ノルマを設けよう、タイムカードを管理しよう、と施策がどんどん縛り付ける方向に行ってしまう。

一時的には功を奏するかもしれませんが、のびのび働くことが難しくなるし、自発的に考えることが嫌になってしまいます。

 

そうすると、組織に閉塞感が生まれ、どんどん利益が出ない会社になっていってしまう。反対に、伸び伸びと意欲ある社員が働く会社は、勝手に伸びていくと言っています。

 

儲からない会社の反対のことをやる。

極めてシンプルですね。

 

まとめると、常識にとらわれずに自分の頭で考えて動く社員が

多いと稼げるということになります。

 

まずは、一つだけ。

確実に社員が働きやすくなる施策を打ってみませんか。

 

意外と簡単に儲かるかもしれないですよ。