最近のお気に入りは、森博嗣さんのエッセイを読むことです。
なぜ気に入っているかというと、森さんは、モチベーションの源泉が極めて
個人的なことにあり、他人に嫉妬しない性格を持っているところに
強く共感をしているからです。
また、彼の魅力は世の中にある真実、ちょっと大げさに言うと、
森さんが突き止めた真実を”惜しみなく”、言語化してくれる点にもあります。
身もふたもない話も多くなるわけですが、
冷静に本質を突く言葉の数々が、大人な感性を持った人には、
とても気持ち良いのではないかと思っています。
■お金持ちのなり方=成功の仕方
これも、森さんの考え方は、独特ですが、説得力に満ちています。
お金を得て成功する人というのは、今までになかった仕事で成果を出した人。
たとえば、最近では、ユーチューバーなどは非常にわかりやすいかもしれません。
TVが一番の娯楽だった時代には、当然ですが、なかった仕事です。
スマホが人々の生活インフラになったことで、誕生した仕事だということができるでしょう。
■虫のいい話を書くこと
売れる本とは何か?森さんはそんな話題にも切り込んでいます。
面白いとか、話題の人が書いているとか、森さんはそういうことは一切言いません。
人は、楽にダイエットできるのように、
虫のいい話に食いつきやすいと森さんは言います。
だから、虫のいい話を書くことができれば本も売れると
そういう言い方をしています。
■夢をかなえる最高の方法はとにかくコツコツと続けること
夢をかなえた人のインタビューでよく聞かれるのは、20代は寝ないで働いたとか、
とにかくがむしゃらに頑張ったというハードワークを推奨するもの。
でも安心して下さい。森さんは、決してハードワーク推奨派ではありません笑。
むしろ、一日1時間しか執筆しない人ですので、極めて省エネ派ということもできます。
「夢を叶える」というジャンルの中に”コツコツ”という、実は誰にでもマネできる平凡なフレーズを持ち込んだのは、大きな功績なのかもしれません。
■本を読むことは考えることではなく学ぶこと
森さんは、考えるということが、どういうことなのかを考え続けている人です。
印象的なのは、本を読むことは、考えることではなく、学ぶことである、ということ。
つまり、本を読んで満足するだけでは、考えたことにはならない。
考えた人のことを、なぞっただけになってしまいます。
どちらかというと、たくさんの本を読んできて、考えた気になっていたので、
これには大きな気づきを与えられました。
■考えるとは何か?
では、考えるとはどういう行為をさすのか。
森さん流に言うと、それは「発想」するということになります。もう少し、分解すると、
つながっていない道を結びつけるためのきっかけを思いつくことであると。
たとえば、国語や社会は、思い出して解答する学問だが、数学は、最初の発想が大切で、そこがクリアできれば、後は計算でしかないと言います。
「突飛な思いつき」という言葉も使われていますが、いかに想像性たくましく、妄想できるかが大事とも言い換えることができるでしょう。
普段から、いろんな点を集めて、点と点を結ぶ訓練をしておく、
そうすると、発想力が豊かになって、考えのバリエーションも増えていくのかもしれませんね。
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